ゆったりとした時が流れる平和な土曜日の午後、
俊は蘭世の部屋に呼び出された。






「江藤、入るぞ」
「は―――い」
「なんだ、用って……うわ!?」

ちょこん。
そんな表現が似合う少女が、何故か呼び出した蘭世の代わりに
ベッドに行儀よく座っている。
???
見たことのある、というかついさっき確実に見たこの服装……

「……またかよ……」
「えへへ〜〜〜。今度は11歳の設定で―す」

……判っててやってんのかこいつは……

「どう、どう!? 4つしか違わないのに、見た目が全然違うでしょ〜!?」
「……そうか?」
「そうだよ〜〜!! こないだが娘でいけるとしたら、今回は、妹! いそうじゃない? こんな兄妹!」
「……妹、ねえ……」

横目で頭の先から脚のつま先まで眺めてみる。

「……お兄ちゃんって呼んでみ」
「へ?」


……
ああ、この人は突然弟という人間が現れた人なんだ、
実はお兄ちゃん呼ばわりされたかったのかな……
などと、一瞬のうちに過去の記憶が蘇り、ちょっと涙目になる蘭世。


「……おにいちゃん……」

目と目がぶつかり、ほんのり俊の顔が赤くなる。

「……ほんとに呼ぶなよ……」

そのわけを聞こうとした矢先に、俊は蘭世をベッドから抱き上げた。



「うわ。生意気にこんなんつけてんのかよ。
こういうのって、もっとそれなりの大きさになってからつけるんじゃねえの?」
「〜〜〜〜っ。元々着てたものがそのまま小さくなったからつけてるだけです―――!!
というか、何で開けてんのお!? やだあ!!」
「ん? そりゃ……」


ごにょごにょごにょ。
俊は蘭世の手のひらサイズの胸を解放した。
その日に限ってフロントホック。開け易いことこの上ない。

「ふーん、これが、ああなるのな」
「うひゃあっ」

蘭世の肩を壁に押し付け、今剥き出しにした
女性らしく成長し始めているそこを口に含む。
未だ薄い胸。肌が、よく知っているそれよりも心臓に近いせいか、
なんだか鼓動がいつもより大きく聞こえる気がする。
自分の鼓動と蘭世のそれが重なる。
俊はためらいもせずに蘭世のスカートのファスナーを下ろした。
細いウエストに当然とどまることなくそれは
重力に従ってすとんと落ちる。
いまの身体にそぐわないショーツとストッキングを引き下げ
含み笑いで秘密の茂みを観察。
壁に押し付けた身体に頭をもたげる格好なので
蘭世からその表情は見て取れない。  

「やっぱ、まだ薄いのな」
「〜〜〜〜っっ。 ばかっっ!」
「…………」

俊の指がまだ誰も踏み込んだことのないそこに悪戯をし始めた瞬間
背筋にぞくりと電流が走る。

「!!」
「え」

流石にそれはないだろうと思っていた俊が顔を上げると
いまにも泣きそうな、紅い少女の顔。


「……こ、ういうのって……このくらいの年でもいいもんなの……か?」
「や……そんなの、判んないよう……」
「いや、でもその顔……」

と、指を更に強く動かしてみる。

「ん……っっ!!」

俊の肩において自分の体を支えていた蘭世の腕に力がこもる。
つらいような、それでいて甘く誘うような、微妙な表情。

「うわ……やばいだろそれは……そんな顔されたら、止まんなく……なる……」

再び俊は蘭世の胸元に舌を這わせた。
俊の動きに合わせて熟し、甘く熟していくそれは
さながら一房の果実。喘ぎ声と荒い吐息がますます俊をはやらせ、
春の日差し、初夏の雨となり、確実に蘭世は実りの季節に向っていく……



「……は、あ……っっ、もう、立ってられな……」

いつもがマスカットなら、これは……
……なんだっけ、あのちっこい葡萄の名前……
その果実に酔いながら頭の片隅でそんなことを思っていた俊は
蘭世の哀願にも似た声で我に帰る。

「……あ」

指を伝い果汁がベッドに滴り落ちる。

「わ、悪い、没頭しちまった……」

軽い身体を再び抱き上げ、ベッドに横たえる。
髪を『いいこいいこ』するように撫で、さっき自分がはずしてしまった
ボタンを戻そうと、手をかける。
その手をとり、自分の真っ赤な頬に持っていく蘭世。

「……やめちゃう、の?」
「…………」

潤んだ瞳で見上げられ、再び俊は果実をついばみ始めた。