2話になってしまってから注意書きってのも、後先考えていないのがバレバレで何なのですが……
ここから先は、いつも私が書いているような話とはちょっぴり趣向が異なる(気がする)のでワンクッション
恥ずかしがりやの天使のような蘭世ちゃんをお求めの方は
ここ以降は、お読みにならないことを強くおススメします
ぶっちゃけ、蘭世ちゃんに攻めモードに入ってもらっていますので(ちょっぴりですが)……
オッケーオッケー大丈夫よん♪ という方のみ
スクロールプリーズ
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その扉を開けるとやはりそこはいつもの貧乏暮らしな自分の部屋で
いつもと何ら変わらない江藤家の姿を目の当たりにして来たにも関わらず俊は
憮然としながら、擦り切れた畳に腰を下ろす
──────せめて裏返しの世界でくらい、もうちょっといい暮らしをしていてもよさそうなものなのに
「…………」
とはいえ、まあ
妙にきらびやかな生活をする自分の姿を想像するだけでも寒気がするし
何よりこの空間が落ち着くし、それはそれでいいのだが
「俊v お茶、入ったよん」
「え? あ、ああ……」
「どうしたの? ぼうっとして……。はいっ」
「……サンキュ」
常に体調管理を意識している都合上、水分をマメに摂るようにしている自分に気を配る
彼女のタイミングは絶妙だと思う
冷蔵庫から麦茶を取り出す仕草も手馴れた風情
小ぶりのコップをふたつ卓袱台に並べて、すとんと腰を下ろす
自分を名前で呼ぶ───そしてそれはなんだかやっぱり調子が狂う───以外は
いつもどおりの彼女だから
こうして黙って座っていると、やっぱりいつもの日常のように感じられるけれど
そういえば、腰を下ろした彼女と自分との距離が
いつもよりも、心持ち近いような気がするのは
もしかしたら、気のせいではないのかもしれない
そればかりか
「…………」
「うん?」
ちらりと控えめに覗き込むように、俊との距離を測っていたかと思うと
意を決したかのように頷いて、彼女はつつつ……と擦り寄り
俊のすぐ隣にぴったりとくっついて、落ち着く
「……エヘヘ」
「………」
いつもなら、幅寄せしていくのもにじり寄るのも、まず自分から
何度目かの朝を迎えても、肌をさらせばまともに目を合わすこともできないくらいに恥じらい
自分のなすがままにそれを受けとめる(だけの)彼女で
自ら手を繋いでくることも、自ら身を寄せてくることも
いつもなら、確実に、ありえないこと
「…………」
あちらの世界で自分の隣にいる彼女という存在に、不満があるというわけではない
それは断言できる
そんなつつましさが、彼女の数えきれないほどの魅力のひとつでもあるのだから
なのに
今、胸のうちに存在する、つい先を───いつもは味わうことができないようなことを───求めてしまう
この気持ちは何なのだろう
この流れは、まずい
頭では、そう判っているのだけれど
感情も欲望も
「…………」
密着した肩を少しずらして腕を抜き、背中へ滑らせ肩を抱く
空いた手を彼女の唇へと伸ばし、指の腹を軽く押し当てるようにしてそのラインをなぞる
こちらを向いた視線をまっすぐ捉え離さないまま
少しずつ彼女の正面へと移動し、向かい合う
掌で背中を撫でるように一度腰へと手を下ろし、無防備なカットソーの裾から指先を侵入させ
今度は直に撫で上げる
一瞬ぴくりと背中が震えたことに気づかないフリをして俊は
辿り着いた下着の金具を指先で器用に外す
解放されたふくらみの中心に親指を運ばせ、こりこりと弾くように弄ると
彼女はそれに応えるように、口元を漂う俊のもう一方の指先を口に含む
自然と伏し目がちになるその表情と
腕に引きつれて、中途半端に捲くり上がった裾から覗く白い肌は
予想以上に淫らで官能的で
見るだけで済ませることなどできる筈がなく
文字通り、その隙間に吸い込まれるように俊は唇を寄せ、押しつける
そのまま這い昇り鼻先で裾をずり上げて、零れ落ちた乳房にしゃぶりつく
彼女の口に含まれ、ときに溜息を漏らしながらのたどたどしい愛撫を受けていた指を
名残惜しく引き抜き腰に添えて、抱き寄せるように引きつけ腰を浮かせる
ゆっくりとファスナーを下ろすと、なんの抵抗もなくすとんと落ちる、柔らかな生地のスカート
横目でそれを見ながら、露わになった内腿に指先を這わせる
と、そのとき
俊の襟足でさわさわと髪を絡ませ遊んでいた彼女の指先が耳元のあたりで止まり
頭のてっぺんに、なにかが触れる
え? と顔を上げると、目の前には上気した彼女の顔
耳朶を下り顎のラインをたどって頤を持ち上げられ、その唇が唇に近づく
「──────ぅ」
多分それはいつも自分が辿るのと同じルートなのだろうと思う
とはいえ、主導権がどちらにあるかでこんなにも感じ方が異なるものなのだろうかと
妙に冷静に考えながらも
ゆっくりと丁寧に口腔をなぞる舌の動きに、不覚にも小さく声が漏れる
それは決して、高みへと突き詰めるような巧みな動きではない筈なのに
背中の中心あたりが熱くなるのを感じながら、俊は夢中でその舌を追う
その唇を決して逃さないよう、顔の位置は微かにも動かさぬまま
彼女のカットソーのボタンをひとつずつ外し、後ろ手にして袖を引き抜く
中途半端に引っかかって残ったブラジャーを取り去りながら、自分のシャツをボタンを外すのももどかしく適当に避けて
きつくなりつつあるジーンズのファスナーを下ろし、下着ごと無理矢理引っ張って脱ぎ去る
くの字に曲げて開き座った脚の真ん中に、ショーツを少しずつ引き下げながら
膝立ちになった彼女の身体を少しずつ呼び寄せ、肌と肌を密着
彼女の膝のあたりによれて残ったスカートに、皺が寄るであろうことを申し訳ないと思いながらも
きめ細かい肌の感触が心地よくて、黙認
「…………」
互い違いに重ねあい、温度も潤みも等しくなった唇をゆっくりと離すと
その軌道に沿ってひとすじ糸が引く
苦笑しながらそれを拭う俊の膝に軽く両手をついた格好で
その手元を見ていた彼女がおもむろに口を開く
「し……俊は……」
「うん?」
「……わたし、の、どこが……好き……?」
いとおしい彼女 でもいつもとは違う彼女
いつもならこんな愚問は口にしない
「…………全部……」
思わず本音が漏れる
いとおしい彼女 でもいつもとは違う彼女
だからこそ自分も、いつもとは違い
ありきたりな台詞を口にできるほど、素直になれるのかもしれない
けれど
なぜか彼女は一瞬、寂しそうに笑って
次の瞬間、俊は、彼女の行動に全身の毛が逆立つくらいの衝撃を受ける
「──────うわ!?」
流石に顔を向き合ってそれをするのはためらわれたのか
自分の鎖骨のあたりに顔をうずめたかと思うと
彼女は、欲望全開でそそり立つ俊自身を両手で包み込む
「ば……っっ! おま、なにす…………!」
「………………っっっ」
首筋に唇を押し当て、珠をふにふにと撓ませながら竿を掴んだ手をしゅるしゅると上下させる
先走り、先端に滲んだ液を薬指に取り付近に馴染ませ、ひたすらに擦る
いつもの自分の左手とは勝手が異なり、その力加減は痛いくらいで
刺激されるのは、所謂「ツボ」とは幾分離れた箇所なのだけれど
仰天し一瞬気が緩んだのと、いつもはあまり見られずに済んでいる(見られる前に入る)自分の雄の部分を
より質感を感じやすい掌で触れられているという、未だかつて感じたことのなかった羞恥心とが手伝って
体中の感覚が今そこに集中したかのように、俊のバロメータが一気に上昇する
漏れそうになる声を抑えるのが精一杯で、胸に、腹に、唇を落としながら
尻を向こうへ突き出して不安定な膝立ちで後ずさり、頭が少しずつ足の付け根へと潜っていくのを
止めることすらできず、ただ眺めていた
流れ的に、次の行動くらい予想がつく
手と指で既にこの状態なのに、もし口に含まれたりしたらどうなるかは判りきっている
そしてそれ故に確実に一人で身悶えるであろう自分の姿は、彼女には絶対見られたくない筈なのに
心の端で、その瞬間を待つ自分がいるのも事実で
頭を無理矢理誘導したり、腰を突き上げたりしたい衝動を、すんでのところで押し殺していた俊は
よれて絡まっていたスカートとショーツに進む膝をとられバランスを崩し、ずるりと滑った彼女の顔が
自分の下腹部に激突したその衝撃で、唐突に我に返る
「きゃあっっ!!」
「痛てっっ! ……う……わ、悪い……! 大丈夫か?」
下腹部に激突した顔をそのまま押し付けながら、彼女は動かない
脇に手を差し入れ、恐る恐る抱き起こすと
ぎゅっと瞑られた彼女の目元からはぼろぼろと涙が溢れていて
「お……おい! そんなに痛かったのか!? ……って、そっちはいいから放せって! 顔、見せろ」
執拗に、先刻までの手の動きを続けようとするのを制して
俊は彼女の頬に触れる
あのぶつかり方とぶつかった部位からして、骨に異常はないと思いたいが
「痣とかには……流石になってねえみたいだけどな」
「〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
ふるふるふる。彼女は首がそのまま落ちそうなほどにかぶりを振り
次々と溢れ出す涙をがしがしと拭う
「え?」
「違うのぅ…………っっ」
「…………?」
──────何が違うというのか
「────────え?」
『必要以上に心を読まない』別にどちらから言い出したわけでもなく何となく決めていた約束ごとを捨て
彼女の心の流れを探った俊の心臓は
先刻までとはまた違った意味で、強く高鳴った
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